リスティング広告運用者は必見! 自動入札機能の種類と使用したアカウント運用

Google広告(旧:Google AdWords)の自動入札機能をよく使用するのですが、皆さんは使用しているでしょうか。
リリースされた初期は、精度も微妙だったので敬遠されてましたが、現在は精度が高くなっています。

筆者も自動入札機能をうまく利用することで効果的な運用ができるようになりました。今回はそんな自動入札機能の種類や、使い方をまとめます。

自動入札機能とは

自動入札機能とは、広告の目標に応じて適切な入札単価に自動的に調整する機能です。
アカウント運用に導入することで、キーワードごとに入札単価を設定する必要がなくなります。
個別に入札単価を設定するのにかかる作業や手間がなくなるので時短が可能です。

自動入札機能の種類

自動入札機能にも様々なものがあり、各目標にあった自動入札を使用することで効果を最大限に活かすことができます。

サイトの訪問者を増やす「クリック数の最大化」

クリック数の最大化は、設定している予算の中で、クリック数を最大限稼げるように入札単価を調整してくれる入札戦略です。

また、任意で上限クリック単価の設定もできます。
デフォルト設定では上限クリック単価の設定は空白になっています。
任意項目ですが個人的には設定をおすすめします。
過去に競合が多いキーワードのクリック単価が4桁台で配信されたりしまい大変なことになりました…。

自分の場合はキーワードプランナーでキーワードの平均クリック単価を調べ、平均+30円で設定してます。

検索結果の1ページ目やページ上部への広告掲載を増やす「検索ページの目標掲載位置」

こちらの自動入札は、検索結果のページ上部や1ページ目に広告が表示されるように入札単価を調整してくれます。

入札戦略を設定しても必ず上部または1ページ目に表示されるわけではありません。
最終的には、他の広告主との競合状況や品質スコアの影響を受けるので注意が必要です。

指定した他の広告主より上位表示させる「目標優位表示シェア」

目標優位表示シェアは、広告が別の広告主の広告よりも上位に表示されるように入札単価の調整をおこないます。

例えば、競合A社より上位表示させたいとなった場合、競合A社のドメインを設定することで使用できます。
先程の「検索ページの目標掲載位置」と違いは、競合より上位に表示させるのが目的になるので、検索結果全体で見た場合は、掲載結果が良くないことがあります。

入札単価を運用者が設定でき、さらにコンバージョンを増やす「拡張クリック単価」

拡張クリック単価は、広告配信先のサイトでユーザーが商品を購入や申込みなどの、コンバージョンが発生する可能性が高い、もしくは低いと判断したときに、手動で設定した入札単価を自動的に調整します。

例えば、上限単価を100円にしていた場合、コンバージョンが見込めそうなユーザーのときには、150円で入札をおこないます。
逆に見込めないユーザーの場合は20円で入札をおこなったりと自動的に単価の調整をしてくれます。

目標CPAにあわせて最適な入札をおこなう「目標コンバージョン単価」

目標コンバージョン単価は、指定したコンバージョン単価で最大限にコンバージョンを獲得できるように入札単価が調整されます。

キャンペーンに蓄積されているコンバージョンデータを元に、入札単価が調整するので、導入する際は、過去1ヶ月にCVが最低でも30件、なるべくなら50件は取れるようになってから導入をおすすめします。

コンバージョンデータがない場合、機械学習を一からおこなうことになるので最適化までの期間が長くなります。

目標ROASにあわせて最適な入札をおこなう「目標広告費用対効果」

目標広告費用対効果を利用するにはコンバージョントラッキングで値を設定する必要があります。
Google広告のレポートに記録されたコンバージョン値を元に、設定した目標ROASを保ちながら、コンバージョンを獲得できるように、上限クリック単価を調整します。

予算を最大限活かしコンバージョンを増やす「コンバージョン数の最大化」

コンバージョン数の最大化は、予算全体を使いながらコンバージョン数を最大化できるように入札単価が調整されます。

こちらも、キャンペーンの過去のデータを元に最適化をおこないます。
また、目標コンバージョン単価や目標広告費用対効果との違いは、コンバージョン獲得に特化している点です。

特に目標ない場合や、とにかくコンバージョンが欲しい場合に使用するといいです。

自動入札機能の使用例

自分が自動入札機能を使用する流れを紹介します。

アカウント開設段階で使用する自動入札

アカウントの初期段階では、「クリック数の最大化」を使用します。
すでに運用しているアカウントに導入する場合は、平均クリック単価は算出できているので次の手順に進んでください。

理由としては、キャンペーン全体の平均クリック単価を算出するためにです。
キャンペーンプランナーで平均クリック単価は出るのですが、実際に設定しても、この単価になるとはあまりないです。
なのでキャンペーンプランナーで出た平均単価+20円で配信し、実際の平均クリック単価を出します。
クライアントさんから事前に、上限CPCの指定がある場合(ほとんどのないとは思いますが…)は範囲内で算出します。

平均クリック単価を算出された後に入れる自動入札

平均クリック単価が出た後は、「拡張クリック単価」を使用しています。

理由としては、次の自動入札を導入するために必要なコンバージョンデータを蓄積するために導入します。
個別のクリック単価を設定して運用してもいいのですが、拡張クリック単価を設定した方が、コンバージョン数の獲得の速さは段違いでした。

コンバージョンのデータ蓄積された後に入れる自動入札

必要なデータが蓄積された後は、「目標コンバージョン単価」「目標広告費用対効果」「コンバージョン数の最大化」を使用します。
どれを使用するかは案件の目標に合わせて使用します。

自分の場合は目標CPAが決まっていることが多いので、「目標コンバージョン単価」を使用しています。

この流れで自動入札を導入したアカウントのほとんどは結果が出ています。もちろん広告文やキーワードの除外など細かいことおこなう必要はあります。

まとめ

自動入札機能を導入するだけで、結果が出ると思っている運用者もいますが、そうではありません。
優秀なのですが、人がしっかりAIに学習させることによって最大化できます。
なので導入前やしっかり考察をおこない、機械学習のしやすいアカウント構成にする必要があります。

また、導入後も一定のメンテナンス(広告分やキーワード除外など)をすることで、さらに最大化できます。
運用者の方はうまく利用して運用の幅を広げてください。

最新情報をチェックしよう!